佐礼谷「犬寄峠の黄色い丘」の立役者に、舞台裏を語っていただきました

松浦 弘正(まつうら ひろただ)【NPO法人佐礼っこ】

黄色い丘の管理人。いつもお客様を楽しませる企画を考えているアイデアマン。秋田犬の菜々ちゃんの飼い主。今回は黄色い丘の魅力について語っていただきました!

菜々ちゃん(ななちゃん)

秋田犬の女のコ。2020年9月に生後1か月で松浦さんのもとへやってきた。ワクチン接種が終わりパピー訓練中(2020年12月現在)。将来は「犬寄席峠の黄色い丘」のアイドル犬としての活躍が期待されている。

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-最近はInstagramで「黄色い丘」の素敵な画像をよく見かけます。「黄色い丘」の整備をはじめたのはいつからですか。

2012年からですね、もう8年になりました。もともとはみかん畑だった耕作放棄地を再開拓して、植物を植えています。黄色い丘のある佐礼谷地区は高齢化が進んでいます。観光客を呼び込んで地域を活性化させたい思いからスタートしました。私が中心になっていますが、地域の方々が協力してくれています。

活動をはじめた3年目くらいからときどきメディアにとりあげていただくようになり、訪問者が増えてきました。黄色い丘の整備は私の老後の楽しみでもあるんですよ。訪れた若い方々が黄色い丘の写真を撮って喜んでくれると、私も嬉しいです。

四季を通じて黄色い丘を楽しめるよう、菜の花以外の花を植えるようにもなりました。「黄色い丘」と名付けたので、黄色い植物をたくさん増やしていっています。蝋梅やミモザ、柚子、黄色い花の咲く品種のコスモス・彼岸花などですね。他にも、菜の花畑の中でコンサートを行うなど、年を追うごとに新しい取り組みで盛り上げてきました。

-旅する蝶「アサギマダラ」の飛来も有名ですよね。

そうですね。秋の風物詩になることを期待して、アサギマダラが好むフジバカマの花を植えてみたのがきっかけです。そうしたら2016年に念願の初飛来。それから毎年観察できるようになり、多くの方がアサギマダラ目的で黄色い丘を訪れ、撮影を楽しんでくれていますね。

-私たちが楽しんでいる景色は、松浦さんや地元住民の方のアイデアとご尽力の賜物だったんですね。

-黄色い丘の運営でご苦労されていることはありますか?

いろいろありますよ。まずは、毎年咲く花の量が違うので頭を悩ませています。同じように種を蒔いても、雨量や気候、その他の条件によってたくさん咲く年もあれば、そうでない年もあります。不作の年は楽しみにしてくださっている方に悪いなぁと。できる限りたくさん花を咲かせられるように、いつも整備を頑張っています。

あとは、イノシシの被害ですね。このあたりにはイノシシがたくさん生息しているんですよ。ユリやチューリップを植えていたのですが、球根をイノシシが食べてしまうんです。

イノシシ除けのために、ここにいる秋田犬の菜々を飼いだしました。イノシシは犬のにおいを嫌うんですよね。作物を植えている畑では、猟犬をあえて放して敷地内を走らせるだけで、数週間イノシシが寄ってこなくなります。黄色い丘で菜々に遊んでもらえば、イノシシが寄ってこなくなるのではないかと期待しています。

-そうでしたか!菜々ちゃん、お若いのに頼もしい存在ですね。

まぁ、まだどうなるかわかりませんけどね。菜々は現在、訓練士によるしつけ訓練をがんばっています。ゆくゆくは黄色い丘の看板犬として、訪れる方をお出迎えできるようになるかもしれません。

この辺りは「犬寄峠」と呼ばれています。犬寄の地名の由来は、江戸時代、何千という山犬がこの地域にいて、峠を越えようとする人が襲われた故事に由来するようです。ネガティブな由来ですが、現代風にアレンジして「犬が寄ってくる峠」として、犬を連れた飼い主さんがたくさん訪れる名所になれたらと願っています。

-黄色い丘は、散歩コースとして人間も犬も満足できそうですね。

この辺りはもともとみかん畑だったので大きな木が少なく、視界がひらけています。丘の頂上からは近くの集落だけでなく、伊予市、松山市、そして海も見えますよ。山に沈んでいく夕日も綺麗です。景観のよい犬の散歩コースとして有名になるといいですね。

-最後に、菜々ちゃんの名前の由来はなんですか?

忠犬ハチ公っているじゃないですか。ハチ公の(8)から考えて、女のコなら「ナナ(7)」、男のコなら「キュウ(9)」にしようと思っていたんです。女のコだったから「ナナ」、そして黄色い丘名物である菜の花の漢字をもらって「菜々」にしました。

-犬寄峠のお話も、菜々ちゃんの名前の由来も、ストーリー性があって素敵です!本日は貴重なお話をありがとうございました。


インタビューを終えて:

本日は黄色い丘でお話を伺いました。きれいな場所だとは知っていましたが、お話を伺って、松浦さんをはじめとした地域住民のみなさんのご尽力が半端ないことがわかりました。

同時に撮影した画像を先行してInstagramに投稿すると、県外の知り合いから連絡が。「『黄色い丘』が気になったのでSNSで調べました。『桃源郷』のような場所が伊予市にはあるのですね。訪問する際にはぜひ伺いたい!」と。桃源郷というワードチョイスが素晴らしく、伊予市にある我が家から30分弱で桃源郷へ行けると思うと、とても幸せな気分になりました!

黄色い丘を管理し盛り上げている松浦さんをはじめとする地元の方に感謝しながら、これからも地域住民の方が苦労して作り上げた絶景を楽しませていただきたいです。