市役所からできること。伊予市の生産者・事業者を応援し地元を盛り上げる。

伊予市の人々

古田 真梨(ふるた まり)【伊予市 産業建設部 経済雇用戦略課】

経歴

東温市出身。2019年に九州から愛媛へUターン。伊予市役所職員として、伊予市の観光や特産品をPRする業務を担っている。伊予市の公式Instagramアカウントの運営も担当中。※現在は別部署へ異動されました。

Instagram】

※2020年12月に取材、執筆した際の情報です。


古田さんのお仕事について

- 「産業建設部 経済雇用戦略課では、具体的にどんなお仕事をされていますか?

伊予市の生産者さんや、事業を営まれている方を応援する業務を担っています。たとえば、伊予市ブランド(ますます、いよし。ブランド)認定。市産品の中から、伊予市ならではの良いものを、伊予市ブランドとして認定しています。伊予市には、魅力を秘めた産品がたくさんあります。このような産品をPRすることで、地域産業の活性化を図っています。 同時に、伊予市のPRや観光振興にも力を入れています。

- 伊予市のPRや観光事業の振興の業務はどのような内容でしょうか?

今年は新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から、なかなか実施しづらい部分がありますが、昨年まではお祭りやイベントでの活動も多かったです。伊予市民の夏祭りである「伊予彩まつり」の準備を伊予市観光協会や伊予商工会議所の方と一緒にしたり、生産者さんと一緒に高速道路 のサービスエリアでPRを行ったりしました。

- 2020年度はやはり、新型コロナウイルスの影響は大きかったんですね。

 多くのイベントが中止になりました。今までやってきた通りには進まない状況ですが、これまでのやり方を見直すきっかけにもなっています。私たちにできること、すべきことを部署のみなさんと考えています。ありがたいことに、私の部署は市役所の中でも特に自由な雰囲気を持っていると感じています。上司が、新人も含め全員にコロナ対策事業のアイデア出す機会をくださり、みんなが意見を尊重し合い、前向きにやってみよう!という感じです。

新しい広報の取り組みについて

- 昨年度から今年にかけて、冊子の発行やInstagramの運用をされていますよね。

そうなんです。昨年発行した観光パンフレット「ますます、いよし。」は、いい意味で行政らしくない仕上がりになりました。これまでにない切り口で伊予市の魅力を発信し、みなさまからご好評の声をいただいています。私自身、伊予市に住み始めて2年目なので、地域について知らないことがまだまだ多いんですよ。なので、自分自身もこの冊子を読んで、新たな発見をしたり、お気に入りの場所を見つけたりしました。

古田さん

- 冊子「ますます、いよし。」発行の流れで Instagramもはじめられたんですか?

そうです。観光パンフレットを作成する際、伊予市のカメラマンさんにたくさんの写真を撮っていただきました。これがすごく素敵で。せっかくの写真を使わない手はない!ということで、 Instagramをスタートさせました。

- 行政でSNS運用するのは、制約がありなんとなく難しそうなイメージがあります。ご苦労などありませんか?

行政の立場としては公平さや正確さを保たなくてはいけません。実は写真を1つアップするにも、何人もの上司のハンコが必要なんですよ。Instagramでの注目度が高いカフェなどの情報も、特定の店を宣伝している、という印象を与えることなく、伊予市全体が盛り上がっていくにはどうしたらいいのかな、ということを考えながらやっています。

あと、少し苦労しているのは、魅力がきちんと伝わる文章をつけることです。カメラマンさんに撮っていただいた写真を活用しているので、自分が体験していないもの、行ったことのない場所も当然ながらあるんです。なので、同じ部署に地域おこし協力隊の方がいるんですけど、現場へどんどん出て行き情報をキャッチしておられるので、色んなお話を聞いて、参考にさせてもらっています。

- より伝わる文章を書こうと、工夫されているんですね。

はい。地域おこし協力隊の方に教えていただいて「いいな。」と思ったのは、とあるビワ農家さんのお話です。ビワを出荷するときに化粧箱へ入れるんですよね。その作業をしながら「お化粧をしてお嫁に出すみたい。」と話されていたそうです。農家さんの生産物に対する愛情が伝わってくるエピソードだと思いました。このようにストーリー性のあるお話を添えられたら、購入される方も商品に対してもっと愛着が湧くのではないかと考えています。

- Instagramを運用していて、地域PRへの手応えはありますか?

 SNSのよいところは、直接フォロワーさんの声が聞けることです。「Instagramを見て行ってきました。」「ふるさとが伊予市なので、子どもの頃に馴染みがあった場所を見られて嬉しい。」など。私たちが紹介した投稿にコメントをいただけると手応えを感じます。

- これからはどんなお仕事をしていきたいですか?

地域の方に、伊予市への愛着や誇りを感じてもらえるような活動がしたいです。たとえばお店に伊予市産の商品と他県産の商品が並んでいた場合、生産される背景やストーリーを思い浮かべて、伊予市産を選ぶ方が増えるといいなと思います。何も作れない私にできることは、PR活動だと考えています。 もっと勉強して、より効果的な情報の出し方を工夫していきたいです。

今まで自治体が行うPRといえば、都会でイベント出展し地域の特産品などを紹介することが多かったようです。でも アフターコロナの時代は変わっていくはず。多様な立場や特色を持つ生産者さん・事業者さんの声を聞きながら個別対応していく必要があるでしょう。私自身も一緒に学びながら、伊予市のいいものを多くの方にお届けできるよう、伊予市のファンが増えるようがんばります。

古田さんが思う伊予市のいいところ

- 古田さんは伊予市民になって2年目とのことですが、伊予市暮らしは快適ですか?

はい。昔から海が好きなので、海の近くに住めて嬉しいです。海以外にも自然が近く、買い物や図書館、子どもの習い事など、とてもコンパクトに平和な生活が成立しています。住んでみて「悪い」 と思うところがないんですよね。とても住みやすい街です!

- 今回は貴重なお話をありがとうございました!


インタビューを終えて:

古田さんのお話からは、「生産者さんを応援したい!伊予市を盛り上げたい!」という熱意が溢れていました。ご自身も伊予市に住んでよいところをたくさん知り、地域の人へも伝たい、という思いを持たれているようです。Uターンで愛媛に戻ってきたからこそ、地域の人とは少しだけ違った視点で伊予市のよいところを探せるのかもしれません。今までにない方法で地域を盛り上げていただけそうです。これからもご活躍を期待しています!

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