”好奇心”がすべての原動力。21歳が創り出すレーザー加工の木工インテリア

菊野開(きくの かい)Kkカンパニー合資会社 無限責任者 伊予市の人々

菊野開(きくの かい)【Kkカンパニー合資会社 無限責任者】

経歴

伊予市出身の21歳。Kkカンパニー代表で家具職人の父を持つ。CAD(コンピュータによる設計支援ツール)でデザインし、木工インテリアや照明を製作・販売している。伊予市にGO★CAFE(ゴーカフェ)を構え、家族でカフェを営みながら家具販売を行っている。加えて、CAD教室や子供を対象としたものづくり教室も開催している。

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※2022年5月に取材、執筆した際の情報です。


菊野さんが作成した照明

ものづくりについて

-菊野さんはどのようなお仕事をされていますか?

レーザー加工機で木工インテリアを作ったり、そのために必要な図面を描いたりしています。図面は、CADという設計支援ツールを用いて、コンピュータで作成するんですよ。レーザー加工だからこそ表現できる繊細な模様が特徴です。木の素材感や温もり、香りも感じられます。

-ものづくりの業界に入るきっかけは何でしたか?

私は高校進学のときにやりたいことや夢がありませんでした。レーザー加工の仕事をしていた父の勧めで、建築科がある高校に進学しました。そこで図面を描く面白さを知って夢中になったんです。しかし当時は、図面を描く技術がレーザー加工に生かせるとは知りませんでした。その後、専門学校に1年間通い、19歳のときに、自分の学んだスキルがデザインの仕事に生かせると気づきました。

-お父様の影響を受けられていることはありますか?

影響はあまり受けていないかも知れません。一方で、父をとても尊敬しています。父は家具職人として、細かな作品をたくさん作ってきました。GO★CAFE店内に置いてあるミニチュア家具は、昔から父が作った物です。

-たしかに、とても細かいデザインが印象的だと感じます。どのようなことからインスピレーションを受けていますか?

インスタグラムの投稿やリール動画からインスピレーションを受けることが多いです。SNSには自分の興味がある分野の投稿がたくさん出てきますよね。ものづくりに関する表現を見て、「いいな」と思ったら、自身の作品に反映させることもあります。

-今されている活動についてお聞きしたいです。子供を対象にしたワークショップをされていますよね。

そうですね。(ワークショップ詳細 ※現在は不定期開催、要問合せ)
やってみたいという好奇心を持ったのが始めた理由です。それから、僕は身近に家具職人の父の存在がありながら、図面を描く技術とレーザー加工とのつながりを知った時期がかなり遅かったです。だからこそ子供たちにものづくりを知ってもらいたいと考えたのだと思います。もし、自分に子供がいたら早くからものづくりの楽しさを教えてあげたいですね。

菊野さんと照明

大切にしていることやマイルール

-お仕事で大切にされていることはありますか?

自分がただただ好奇心を持ったことをやっています。それを通して自分なりの答えを見つけることが楽しいんです。例えるなら、「何が出るんだろう…!」と、ガチャガチャを引いているような感覚ですね(笑)。常にやりなが ら前に進んでいるという感じで、とにかく好奇心を大切にしています。これは、先程のワークショップについての話にも通じているのかもしれません。言い換えると、「ある種バカになる」ということなのかもしれないです。

では、自分なりの正解が作品に表現できていると感じたことはありますか?

最近では、作品に磨きがかかっていると感じることがあります。自分にとっての正解が、人の好みと違うことはあります。でも、そこがものづくりの楽しい部分でもあるんですよ。

―菊野さんのマイルールを教えてください。

「あえて嫌な気持ちを味わいに行く」でしょうか。例えば、クラスに1人は、話しづらいとか好きになれないと感じる人っていますよね。僕も高校生の時に不快だと感じる人がいました。が、いちど話しかけてみたんです。そうしたら…やっぱり不快なんですよ(笑)!でも、自分が知らなかった考え方を知って、話してみるのも悪くないと思えたんです。それに、どれだけ他人を小さく見ていたかを実感しました。つまり、あえて嫌な気持ちを味わいに行くことで、新たな気づきや自分の成長があると学んだんです。

これからのご自身について

―今後はどのような活動を展開していきたいですか?

本当にやりたいことはまだ見つかっていないのですが、海外に進出してみたいと思っています。そのためにお金のことを少しずつ勉強をしています。しかし本音を言うと、「お金なんて気にしないで、無人島で自由に暮らしてみたい。」と思ってしまいますね(笑)!

―今回はとても充実したお話をしてくださってありがとうございました!

ガッツポーズをする菊野さん

インタビューを終えて:

菊野さんは常に好奇心と向上心を持たれていました。ものづくりを通して、自分のやりたいことを見つけていらっしゃる様子が伺えました。お話には熱意が溢れていらっしゃり、今後のご活躍がとても楽しみです。また、インタビューの中では、「正直、褒められると内心ガッツポーズをしています。褒められて伸びるタイプです(笑)。」と自身について語っておられ、若さが光っていました。

ライター:松山大学人文学部社会学科1回生 M.K

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